Firefoxの内部コマンド about:
Firefoxの内部コマンドは、EdgeやChromeと同様に about: で始まります。
これらのコマンドは、設定や内部ツールに素早くアクセスするために使われます。
よく使われるabout:コマンド
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about:about: 利用可能なすべてのabout:ページへのリンクを表示します。このページからすべてのコマンドを確認できます。 -
about:preferences: 設定ページを開きます。about:preferences#privacyのように、特定のセクションに直接移動することもできます。 -
about:config: Firefoxの高度な設定項目を管理します。注意深く操作する必要があります。 -
about:addons: 拡張機能やテーマの管理ページです。 -
about:debugging: 開発者向けのページで、アドオンやサービスワーカーのデバッグに使用します。 -
about:sync-log: Firefoxアカウントの同期状況やエラーログを確認できます。同期トラブルの診断に役立ちます。 -
about:support: トラブルシューティング情報ページです。ブラウザのバージョン、プロファイルフォルダの場所、キャッシュ情報などを確認できます。
開発・診断向けのabout:コマンド
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about:memory: メモリ使用量を詳細に分析します。どのタブやアドオンが多くのメモリを消費しているか確認できます。 -
about:performance: CPUとメモリの使用状況をリアルタイムで監視し、タブごとのパフォーマンスを評価します。 -
about:plugins: インストールされているプラグインのリストと詳細情報を表示します。(※現代ではほとんど使われません) -
about:processes: 現在実行中のプロセスのリストと、それぞれのCPU、メモリ使用量を確認できます。
これらのコマンドは、Firefoxのパフォーマンスを改善したり、問題の原因を特定したりする際に非常に便利です。
非推奨・隠しabout:コマンド
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about:restartrequired: ブラウザの再起動が必要な時に自動で表示されるページです。手動で入力することもできますが、Edgeのedge://restartとは少し目的が異なります。 -
about:profiles: 現在使用しているプロファイルの一覧と、他のプロファイルを作成・管理するページです。トラブルシューティングや、特定の目的に応じて複数のプロファイルを使い分けたい場合に役立ちます。 -
about:telemetry: Firefoxが収集しているパフォーマンスデータや利用状況の詳細を確認できます。プライバシーに関わる情報も含まれているため、一般ユーザー向けではありません。 -
about:crashes: Firefoxがクラッシュした際のレポートIDの一覧を表示します。クラッシュレポートをMozillaに送信する際に使用されます。 -
about:webrtc: WebRTC(Web Real-Time Communication)接続の統計情報や詳細をリアルタイムで確認できます。オンライン会議やストリーミングサービスなどでWebRTCが正しく機能しているか調べるのに便利です。 -
about:robots: イースターエッグ(隠し機能)です。ロボットに関するメッセージが表示されます。実用的な機能はありませんが、Firefox開発者の遊び心が見られます。
これらのコマンドは、ブラウザのより深い部分を探索するのに役立ちますが、about:configと同様に、不用意な操作はブラウザの安定性に影響を与える可能性があるため、注意して使用してください。
おまけ:FirefoxベースのTorのコマンド
Tor独自の、よりマニアックなコマンド
Torブラウザで特有の機能や設定を扱うためのコマンドは、一般的なブラウザにはない、より専門的なものです。
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about:torconnect: Torネットワークへの接続設定を管理します。ブリッジ接続やプロキシの設定など、接続に関する詳細なオプションを調整できます。Torネットワークへの接続がうまくいかない場合のトラブルシューティングに役立ちます。 -
about:tordata: Torネットワークのログを詳細に表示します。Torの接続プロセスや、匿名化のためのノード経由がどのように行われているかを確認できるため、Torの動作原理を理解するのに非常に便利です。 -
about:torstatus: Torのネットワーク接続状態をリアルタイムで確認できます。現在使用しているノードや、接続速度など、Torネットワークのパフォーマンスを監視するのに役立ちます。
これらのコマンドは、Torブラウザの匿名性やセキュリティに関する機能を深く理解し、トラブルシューティングを行うためのものです。一般的なブラウザとは異なり、これらのコマンドはブラウザ自体のパフォーマンスよりも、Torネットワークとの接続状態に特化しているのが特徴です
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